GIII中山 11R/ 2026年9月5日(土) 15:45発走/芝1600m 右・外回り/ハンデ

京成杯オータムハンデ 2026
開幕週の中山マイルを読む

4回中山の開幕日、内側の芝を張り替えたばかりの高速馬場で行われるハンデ重賞。 過去10年で差し馬が6勝、6歳馬は0勝、5枠が7勝。クセの強いデータと16頭の力関係を整理します。

出走頭数・条件

16

ハンデ戦。53kg(ピコローズ)〜58kg(エコロブルーム)

クッション値

9.9

開幕週のBコース。野芝12〜14cm、内側は張替済み

過去10年の勝ち馬の脚質

差し6勝

先行3勝・逃げ1勝。開幕週でも前残りにならない

3連単10万円超

5/10回

昨年は13番人気が勝って934,100円

レースの傾向

1開幕週なのに、差し馬が10年で6勝

京成杯オータムハンデは毎年4回中山の開幕日に行われます。芝を張り替えたばかりの高速馬場なら前が止まらなそうなものですが、過去10年の勝ち馬は差しが6勝、先行が3勝、逃げ切りは2019年トロワゼトワルの1回だけ。昨年のホウオウラスカーズはコーナー順位10-11-10、2024年アスコリピチェーノはコーナー順位9-9-8、2021年カテドラルはコーナー順位12-9-9と、中団より後ろから届いています。

理由はコースにあります。中山芝1600mの外回りはスタート直後から2コーナーまで下り坂で、逃げ・先行馬が息を入れにくい。3〜4コーナーはスパイラルカーブ、直線310mの途中には高低差2.2mの急坂。前が飛ばして坂で止まり、差し馬が一気に詰めるのがこのレースの基本形です。

今年の逃げ・先行候補は、前走関屋記念を逃げて2着のクランフォード、幕張Sを逃げ切った経験があるメタルスピード、ラジオNIKKEI賞でコーナー順位1-1-1-1と逃げたディールメーカー、中京記念で2番手を進んだミナデオロ。同型が4頭揃うと、傾向どおり差し馬の出番になりそうです。

過去10年の勝ち馬の脚質

差し6・先行3・逃げ1

差し 6勝先行 3勝逃げ 1勝

26歳馬は0勝、5歳馬が8勝

年齢別の数字が極端です。5歳馬は8-6-5-54で8勝、勝率11%・複勝率26%とすべての年齢で最良。対して6歳馬は0-7-4-50で勝率0%。2着が7回もあるのに、過去16回で一度も勝てていません。

今年の6歳馬はクルゼイロドスル、メタルスピード、ラケマーダの3頭。5歳馬はミナデオロ、エコロブルーム、クランフォード、リラボニートの4頭です。エコロブルームとクランフォードは人気上位ですから、年齢の数字はそのまま追い風になります。

性別では牝馬が5-7-2-38で連対率23%、牡馬の11%を大きく上回ります。今年の牝馬はドロップオブライト、ピコローズ、ヴァルキリーバース、クランフォード、リラボニート、テレサの6頭。牝馬限定戦ではないハンデ重賞で、この数字は目を引きます。

年齢別の勝率

京成杯AH 過去16回。右は着別度数

3歳9%3-1-4-25
4歳8%3-1-2-34
5歳11%8-6-5-54
6歳0%0-7-4-50
7歳7%2-1-1-23

35枠が7勝、4枠と8枠は未勝利

枠番別では5枠が7-2-1-20で勝率23%と突出しています。2枠の11%、1枠の8%がそれに続き、4枠(0-1-3-27)と8枠(0-5-1-26)は過去16回で勝ち星なし。8枠は2着5回あるので馬券圏内には来ますが、勝ち切れていません。

今年の5枠は9番レザベーションと10番ヴァルキリーバース。後述する傾向別得点で1位と2位の2頭が揃って5枠に入りました。4枠は7番エコロブルームと8番ピコローズ、8枠は15番テレサと16番ラケマーダです。1番人気想定のエコロブルームが4枠に入ったのは、この馬にとって数少ない不安材料のひとつです。

枠番別の勝率

京成杯AH 過去16回。5枠が7勝、4枠・8枠は0勝

1枠8%2-1-3-19
2枠11%3-3-1-20
3枠3%1-1-3-26
4枠0%0-1-3-27
5枠23%7-2-1-20
6枠6%2-2-2-26
7枠3%1-1-2-27
8枠0%0-5-1-26

41番人気は勝つか消えるか

過去16回・1番人気の成績

5-0-2-10 / 2着が一度もない

勝率29%は悪くないが、負けるときは連対すら外す。単勝5倍以内の馬は9-1-2-16で勝率32%

1番人気想定のエコロブルーム(武豊・58kg)は、前走安土城S(京都芝1400m)をコーナー順位2-2から抜け出して勝利。2024年のニュージーランドTで中山マイルを勝っていて、父ダイワメジャーという血統も中山向きです。ただ2025年は2戦、2026年もこれが2戦目と使い詰められず、3ヶ月ぶりでトップハンデの58kg。SP値0・SA値60は近走が少ないゆえの低さで、指数上の裏付けは薄い。5歳という追い風と、1番人気の危うさと4枠を両方抱えた馬です。

ハンデ戦らしく波乱も多く、3連単は10回中5回が10万円超。昨年は13番人気ホウオウラスカーズが勝って934,100円、2022年は12番人気ミッキーブリランテが2着で235,180円。一方で2018年は1・3番人気で決まって5,960円と、堅い年と荒れる年の差が激しいレースです。

人気別の成績

京成杯AH 過去16回。棒の長さ=複勝率、内訳は1着・2着・3着。1番人気は2着の区間がない

1着(勝率)2着3着合計=複勝率
1番人気41%5-0-2-10
2番人気47%4-1-2-8
3番人気31%1-2-2-11
4番人気25%3-0-1-12
5番人気19%0-2-1-13
6番人気19%0-2-1-13
7番人気38%1-2-3-10

3連単配当の分布

過去10年。10万円超が5回

1万円未満10%1回
1〜3万円10%1回
3〜5万円10%1回
5〜10万円20%2回
10〜100万円50%5回

5内側の芝を張り替え、金曜夜に弱い雨

第3回開催の終了後にコース内側を中心に約24,700平方メートルの芝を張り替え、JRAの発表は「芝の生育は概ね順調で全体的に良好」。クッション値は9.9と硬めで、野芝12〜14cm、使用はBコースです。

金曜の夕方から夜にかけて降水確率90%・時間2mm程度の弱い雨が続く予報で、土曜は曇りで降水なし、気温は25度前後。現時点の発表は良ですが、金曜夜の雨量次第では朝の時点で稍重、レース時刻には乾いて良に戻る展開もあり得ます。

過去10年の勝ち時計は1分30秒3(2019年)から1分33秒9(2020年)まで幅がありますが、直近3年は1分31秒6・1分30秒8・1分31秒3。良馬場なら1分31秒前後が目安で、勝ち馬の上がり3Fは33秒台前半が標準。2024年アスコリピチェーノの32秒7が最速です。

勝ち時計の推移

過去10年。オレンジは2019年トロワゼトワルの1:30.3

1:30.0 1:31.0 1:32.0 1:33.0 1:34.0 2016年 1:33.0 2017年 1:31.6 2018年 1:32.4 2019年 1:30.3 2020年 1:33.9 2021年 1:32.0 2022年 1:33.6 2023年 1:31.6 2024年 1:30.8 2025年 1:31.3 2016 2019 2022 2025 1:30.3

勝ち馬の上がり3F

過去10年。オレンジは2024年アスコリピチェーノの32.7秒

33.0 34.0 35.0 2016年 34.2秒 2017年 33.4秒 2018年 33.5秒 2019年 34.9秒 2020年 35.3秒 2021年 33.9秒 2022年 34.2秒 2023年 33.6秒 2024年 32.7秒 2025年 33.1秒 2016 2019 2022 2025 32.7秒

過去10年の結果

勝ち馬・勝ち時計・上がり3F・コーナー順位・3連単配当

勝ち馬人気勝ち時計上がり3Fコーナー順位脚質3連単
2016ロードクエスト1人1:33.034.212-10-6差し19,430円
2017グランシルク1人1:31.633.48-9-7差し68,880円
2018ミッキーグローリー1人1:32.433.510-9-8差し5,960円
2019トロワゼトワル4人1:30.334.91-1-1逃げ180,560円
2020トロワゼトワル4人1:33.935.34-2-2先行85,830円
2021カテドラル7人1:32.033.912-9-9差し238,060円
2022ファルコニア1人1:33.634.22-3-2先行235,180円
2023ソウルラッシュ2人1:31.633.64-3-3先行33,920円
2024アスコリピチェーノ1人1:30.832.79-9-8差し160,680円
2025ホウオウラスカーズ13人1:31.333.110-11-10差し934,100円
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6関屋記念組は連対率10%、勝ち馬の9勝は「その他」から

王道ステップの関屋記念組は2-6-7-63で連対率10%。頭数は多いのに勝ち切れません。中京記念組は3-1-2-16で複勝率27%と最も安定。ただし9勝はそれ以外のレース(オープン特別・条件戦・GI大敗からの巻き返しなど)から出ており、前走の格より状態を重視すべきレースです。

今年の関屋記念組はクランフォード(2着)、ドロップオブライト(12着)、メタルスピード(14着)。クランフォード(菊沢一樹・55kg)は不良馬場をコーナー順位1-1で逃げて2着、NSA値135は全体トップです。ただし中山は初コースで、逃げ切りは10年で1回だけ。同型が揃う今回、単騎で楽に行ける保証はありません。

中京記念組はミナデオロ(ミシェル・56kg)が5着(0秒2差)でSP値92。コーナー順位2-2-2で粘るタイプですが、こちらも中山は初めてです。

ステップレース別の成績

前走に使ったレース別。棒の長さ=複勝率、内訳は1着・2着・3着

1着(勝率)2着3着合計=複勝率
関屋記念19%2-6-7-63
中京記念27%3-1-2-16
朱鷺S7%1-1-0-26
NHKマイルC30%1-0-2-7
安田記念33%1-1-0-4
その他20%9-8-6-88

7ヴァルキリーバースの指数、フォルテアンジェロの初マイル

指数の裏付けが最も厚いのはヴァルキリーバース(ルメール・55.5kg)。SA値133、傾向別得点+12はともに出走馬トップで、3月の東風S(中山芝1600m)をコーナー順位5-5-4から1分32秒0で勝っています。問題は前走府中牝馬Sの1番人気14着(2秒5差)。距離1800mと稍重が重なった大敗とみて、マイルに戻る今回で巻き返せるか。牝馬・5枠・平均ペースでの実績2-0-0-1と、傾向の追い風は最も多い馬です。

フォルテアンジェロ(レーン・55kg)は皐月賞5着、ホープフルS2着の3歳馬。皐月賞ではコーナー順位17-16-15-13の最後方から上がり最速33秒4で追い込みました。総合値45・SP値100は全体トップですが、芝1600mは今回が初めてで、前走ダービー12着から3ヶ月ぶり。差し脚質は傾向に合い、3歳55kgは過去3勝あります。

もう1頭の3歳レザベーション(原優介・55kg)は4月のニュージーランドTを中山芝1600mでコーナー順位2-2-2から勝ち、NHKマイルCも6着(0秒5差)。中山1-0-0-0、芝1600mで2-1-0-1と適性は文句なしですが、5月10日以来4ヶ月ぶりで、間隔4ヶ月は1-0-2-13(勝率6%)と数字が落ちます。

出走馬のSA値(総合力指数)

レース前指数。ヴァルキリーバース・クランフォード・ピコローズの順

10 ヴァルキリーバース133
11 クランフォード131
8 ピコローズ127
2 ミナデオロ126
3 ドロップオブライト126
9 レザベーション126
6 ファンダム123
14 リラボニート123
4 フォルテアンジェロ122
13 メタルスピード121
12 ディールメーカー120
1 クルゼイロドスル119
15 テレサ119
5 サイルーン118
16 ラケマーダ115
7 エコロブルーム60

8中山マイル連対率73%のサイルーン、53kgのピコローズ

コース実績で群を抜くのがサイルーン(大野拓弥・57kg)。中山は3-2-1-4、芝1600mは4-4-0-3で連対率73%。4月のダービー卿CTではコーナー順位10-12-11の後方から34秒3で追い込んで2着、昨年3月の東風Sは中山マイルで勝利しています。前走しらさぎSの14着は阪神の稍重で1秒3差の大敗ですが、中山替わりで見直せる馬。せん馬は過去0-0-2-9、7歳は2-1-1-23と年齢の数字は良くありません。

軽ハンデで面白いのは3頭。ピコローズ(三浦皇成・53kg)は最軽量で、前走新潟日報賞をコーナー順位12-11から上がり33秒1で差し切りSA値142をマーク。平均ペースでの実績3-2-0-0はメンバー最多です。ディールメーカー(横山武史・54kg)は中山芝1600mで2勝、ニュージーランドT4着、得点+9。ファンダム(戸崎圭太・57kg)はニューイヤーS(中山芝1600m)3着、しらさぎS4着(0秒1差)と堅実で中山2-0-1-1。

ドロップオブライト(岩田康誠・56.5kg)は昨年11番人気でコーナー順位2-2-2から2着、ターコイズSを中山マイルで勝った実績馬。前走関屋記念12着は不良馬場の4秒6差で度外視できます。

消しの根拠が明確なのはメタルスピードで、AG値0は「AG値10未満は0-0-0-14」に該当し、6歳勝率0%にも当てはまります。クルゼイロドスルはAG値100と上がりは使えるものの前走朱鷺S14着で6歳、得点は最下位の−8です。

ハンデ(斤量)の分布

53kgから58kgまで5kg差。右ほど重い

535455565758
7 エコロブルーム58.00
1 クルゼイロドスル57.00
5 サイルーン57.00
6 ファンダム57.00
3 ドロップオブライト56.50
2 ミナデオロ56.00
16 ラケマーダ56.00
10 ヴァルキリーバース55.50
4 フォルテアンジェロ55.00
9 レザベーション55.00
11 クランフォード55.00
13 メタルスピード55.00
15 テレサ55.00
12 ディールメーカー54.00
14 リラボニート54.00
8 ピコローズ53.00

傾向別による各馬の評価得点

年齢・性別・枠番・馬体重・前走着順・レース間隔・各種指数といった項目ごとに、過去の好走傾向に当てはまればプラス、外れればマイナスを積み上げた合計得点です。ヴァルキリーバース(+12)、レザベーション(+10)、フォルテアンジェロ・ディールメーカー(+9)が上位。差しが決まる開幕週、5歳馬が強く6歳馬は勝てない、5枠が7勝、1番人気は勝つか消えるか。これに当てはめると、指数上位で5歳・牝馬・5枠のヴァルキリーバースが中心で、中山マイル巧者のサイルーン、軽ハンデのピコローズ、コース2勝のディールメーカーが相手候補。エコロブルームとフォルテアンジェロは実力上位ながら、3ヶ月ぶり・トップハンデ・初マイルという不安をどう見るかで評価が分かれます。

各馬の評価得点

プラス評価とマイナス評価の合計。0が基準

10 ヴァルキリーバース+12
9 レザベーション+10
4 フォルテアンジェロ+9
12 ディールメーカー+9
6 ファンダム+8
7 エコロブルーム+5
11 クランフォード+5
3 ドロップオブライト+4
8 ピコローズ+3
2 ミナデオロ+2
5 サイルーン+2
15 テレサ+2
14 リラボニート-3
13 メタルスピード-5
16 ラケマーダ-6
1 クルゼイロドスル-8

データ出典

本記事の数値は競馬予想ウマークスの レース情報・出馬表および 過去10年の傾向分析、 ならびに各馬の競走成績に基づいています。「過去16回」は集計対象となった施行回数です。 馬場状態・天候は9月4日時点の発表および予報値、人気・オッズは同時点の想定です。

この記事を書いた人
水野良則競馬予想ウマークス 管理者

2015年からウマークスを10年以上運営。過去のレース結果や各種指数など、さまざまな競馬データを解析したデータ分析型の予想を行っています。毎週、中央競馬の数レースを予想して公開しています。