日本ダービーの展開と予想2024年

東京
11R

日本ダービーの展開と予想

2400m 芝 良 🌞

日本ダービーの傾向

スローペースで前半ペースによってタイムが変わる

ペース・レースタイム共にばらつきはあるけれど、過去10年間はほぼほぼスローペース傾向。 平均ペースになるとレースタイムも早くなり、2:22.0前後に、RPCIが55前後のスローペースになるとタイムが2:23.5前後になる。 上がり3Fのタイムはどのペースの場合も33秒5前後になることが多く、先行~中団後方の位置で33秒5の末脚が使える事が勝利条件の一つになりそう。 今年はジャスティンミラノを始め前から行って末脚が鋭い馬が数頭いるので前にいないと差し届かなくなる可能性が高そう。

数値は実績・SP値・A値・NSA値辺りを見る

どの値も強い相関関係はなく、SP値・A値・NSA値辺りで弱い相関関係が見られる。 いずれかの値が赤(上位)の場合は馬券に絡み易い(当たり前なのだけど) 比較的AG値とSA値は相関関係が弱く見なくても良さそうだけどAG値が赤の場合は注意。 今年のA値1位はジャスティンミラノ。S値1位はシンエンペラー、NSA値1位はアーバンシック。 SP値赤がメイショウタバル、ジャスティンミラノ、コスモキュランダ。 AG値赤は多く、ジャスティンミラノ、ショウナンラプンタ、ミスタージーティー、レガレイラ、エコロヴァルツ。

今年は特に騎手替わりに注意

 過去10年間で騎手乗り変わりで馬券に絡んだのは30頭中5頭のみと少なく、通常は主戦騎手が継続騎乗する(特に有力馬) 過去10年の騎手変わりで馬券に絡んだのは下記の5頭。 去年のタスティエーラ(松山騎手→レーン騎手)、2021年シャフリヤール(川田騎手→福永騎手)、2018年コズミックフォース(ルメール騎手→石橋騎手)、2015年サトノラーゼン(川田騎手→岩田康誠騎手)、2014年マイネルフロスト(柴田大知騎手→松岡騎手)。 2019年、1.6倍の1番人気サートゥルナーリアはルメール騎手→レーン騎手に変わり4着。 逆にコズミックフォース(16番人気)やマイネルフロスト(12番人気)のように穴馬が絡むケースも。

 今年の騎手替わりはコスモキュランダ(モレイラ騎手→M.デムーロ騎手)、ゴンバデカーブース(モレイラ騎手→松山騎手)、シックスペンス(ルメール騎手→川田騎手)、エコロヴァルツ(武豊騎手→岩田康誠騎手)、ビザンチンドリーム(ムルザバエフ騎手→西村騎手)、2015年サトノラーゼン(川田騎手→岩田康誠騎手)、 ジューンテイク(藤岡佑介騎手→岩田望来騎手)など。特にシックスペンスやモレイラ騎手からの乗り変わりの2頭と今年は有力馬の乗り変わりが多く予想が難しくなりそう。

有力馬を上りタイムから探してみる

 基本的には上がり3Fのタイムが重要で、特に東京で早い上りタイムを出している馬は有力候補。 例えば2023年の勝利馬タスティエーラは新馬戦の33秒5が最速タイムでダービーでも33秒5、2着のソールオリエンスも新馬戦の33秒3が最速タイムでダービーでも33秒3だった。 2021年のシャフリヤールやエフフォーリアも共同通信杯で33秒4の上りタイムを計測し、本番のダービーでも33秒4で走れている。 もちろん違う場合も多く、2022年のドウデュースはアイビーSで34秒0がダービーでは33秒7と少し早くなっていて、イクイノックスは東スポ杯2歳Sで32秒9が33秒6と少し遅くなっている。 ドウデュースは後ろからの競馬ならこれくらいで走れ、イクイノックスはS値73の早い時計の時は上がりが33秒6くらいで走れたのだと思う。 ジャパンCで二頭が激突した時はイクイノックスがほぼ同じ数値で圧勝しドウデュースは先行し4着と敗れている。後方からならまた違った結果があったかも?

 2024年の出走馬の中で東京上り3Fタイムが早いのはジャスティンミラノの32秒6、ダノンエアズロックとレガレイラが32秒7とこの3頭がずば抜けていて、3頭とも番手や好位の前目の位置からでこの数値。 次いでアーバンシックが百日草特別(2000m)で中団から33秒2、ショウナンラプンタが青葉賞2着(2400m)で中団から33秒6辺りが目立つ。

 東京未経験で上りタイムが早いのはシックスペンス。スプリングS(中山1800m)の33秒3が優秀で過去10年のスプリングSでは見ないような上りタイムを好位からの位置で走れている。

有力馬診断

15ジャスティンミラノ

3戦3勝馬で皐月賞の勝利馬。前走はゴール前残り100mで加速し瞬発力でジャンタルマンタルを交わし勝利している。 その前2戦は東京での競馬でA値66~70と非常に高い数値で勝利している。 前走はS値75のレコードタイムで勝利していて速いタイムや東京以外での適応力も見せてまさに無敵な状態。 前からの競馬で末脚も切れ瞬発力まで備えているのでほぼ盤石と言ってよい気がする。 騎手は引き続き戸崎騎手騎乗で問題は無い。 距離は皐月賞を見た感じ問題なさそう。友道調教師も2400mは一番いい舞台と発言している。 外枠はややマイナス材料ではあるものの問題なく馬券には絡めると思う。

ダノンエアズロック

弥生賞のみ凡走して7着になっているけれどレース後に骨折が判明しており度外視して良い。 続くプリンシパルSではきっちり勝利しており実質3戦3勝のようなもの。 上がり3Fの数値はアイビーSの時よりは遅かったものの骨折明けでこの数値は高いと考えて良さそう。 東京では3戦3勝と相性が良く、東京でならこのメンバーでも勝ち負けになりそう。 距離は前走2000mに伸びて数値も骨折明けにしては良く2400mでさらに良くなるとのコメントもあり問題なさそう。

12シックスペンス

3戦3勝の全勝馬。前走は中山のスプリングSでA値73のSA値122と非常に高い数値で勝利。 遅めのタイムではあったものの中山1800mの上り最速値は過去15年間で33秒2で0.1秒差しかなくそのスピードはジャスティンミラノにも匹敵しそう。 3戦とも中山でのレース、S値が50未満と遅いタイム、騎手の乗り変わりと不安材料はいくつもあるものの、能力自体は高そう。 乗り変わり騎手も川田騎手のため大きなマイナスにはなら無さそう。 他にも距離延長と初の東京競馬場、強い馬とのレース経験が少ないなど未知数な部分が多い。 1800mに伸びて数値が上がっている点から距離は大丈夫な気がする。

アーバンシック

前走は皐月賞で後ろからの競馬で4着。後ろ過ぎて届かなかったがコスモキュランダと同じような位置にいれば馬券に絡めてそう。 中山では2戦とも惜敗しているけど、東京では数値も高く皐月賞よりはダービーの方が展開が向きそう。 皐月賞の時と同じで前から行く馬で末脚が早い馬が多くいるため位置取りは難しそう。 前潰れ気味になるような早いペース展開になるとチャンスが回ってきそう。 NSA値1位の125でSA値も124と高く数値ではジャスティンミラノの次に高い。

レガレイラ

前走は皐月賞で後ろからの競馬で上がり最速の33秒9だったものの差し脚届かず6着。 今回ルメール騎手に戻るのはプラス材料。オークスでも見せたような対ジャスティンミラノの騎乗が楽しみ。 アイビーSではダノンエアズロックに後れを取っているので他にも強敵は多そう。 東京はアイビーSの上り32秒7が出ている通り相性が高いと思う。 距離も皐月賞の数値を見た感じや従兄弟ステレンボッシュのオークスを見た感じだと問題なさそう。 もう一頭の同世代従兄弟のアーバンシックとは父が同じスワーヴリチャードで母父も同じハービンジャーとほぼ同じ血統構成で、どちらもダービーに出走するのは凄い。

× ジューンテイク

前走京都新聞杯をA値70のSA値137と高い数値で勝利。 かなりの高速馬場ではあったものの、早い流れでこの末脚で走れたのは強い。 2:20.0前後の早いタイム決着になるような場合は展開が向くかも知れない。 2200m戦で数値と実績共に高いので距離適正は高そう。 東京が未経験というあたりは未知数で良い方に転べば馬券に絡めるチャンスもありそう。

× 17ショウナンラプンタ

前走青葉賞ではシュガークンにタイム差なしの2着。 ここ2戦2400mで良い数値で走れていて青葉賞ではS値61で2着、ゆきやなぎ賞ではA値68で勝っている。 安定した成績と数値を残せている点は高評価。 東スポ杯2歳Sでも東京を経験しているけれど、この時の数値は上がり最速ながら33秒9のA値52と微妙な数値。 青葉賞で上がり33秒6とこちらの方が早いタイムを出せている辺り2400mの方が得意なのは明らか。 当日のオッズ次第で馬券に絡めるかどうか判断すると思う。

13シンエンペラー

ここ4戦全て2000m戦で全て騎手変わりの中順調に数値を上げていて成長を感じさせる。 前走皐月賞でも目立つような数値はないけれど、粘り強い走りが出来ていて根性はありそう。 G前の坂でだいぶスローダウンしていたので坂が少ないコースの方が合いそう。 G前に坂がある中山より東京の方が合いそうな気もするけど中山の小回りが凄く上手い印象。 前目の競馬をするけれどA値がそこまで高くなく、今回のメンバーと東京でやるのは少し勝ち筋が見えない。

ダノンデサイル

京成杯ではアーバンシックに0.1秒差で勝利。前々走京都2歳Sではシンエンペラーの0.1秒差4着と負けているもののディスペランツァやコスモキュランダらには先着している。 2000mになってから数値が伸びていて距離適性や成長を感じるけれどA値が低く、東京で今回の相手とやるには力不足のように感じる。

11シュガークン

前走青葉賞を勝利。東京2400mの重賞を勝っているところは評価。 数値がそこまで高くないものの、年によってはダービーで勝てるくらいのタイムで走れている。 兄のキタサンブラックと同じように前から進めるタイプだけれど、今年は前から行く有力馬が多く、その馬達と比べると数値で少し見劣りする。 距離適性は間違いなく高いので、馬券の抑えに入れるのは良いかも知れない。

コスモキュランダ

前走皐月賞では2着でジャスティンミラノとほぼ互角の末脚を披露した。 皐月賞のS値74に対するA値66は非常に高いのだけれど、中山+モレイラ騎手騎乗での結果なのではないかと疑っている。 皐月賞で見せたように瞬発力が鋭く直線短いコースが得意そう。 ここ3戦全て中山で好走していてS値A値共に順調に伸びていて成長を感じるが、中山でのみ数値が高いとも見れる。 今回は直線が長い東京で末脚が使える東京巧者が揃っていて厳しいと判断。

管理人による馬券予想

本命◎
15ジャスティンミラノ
対抗○
9ダノンエアズロック
単穴▲
12シックスペンス
連下△
2レガレイラ
8アーバンシック
穴馬×
3ジューンテイク
17ショウナンラプンタ